シミズ ユタカ    SHIMIZU Yutaka
   清水 裕
   所属
人間社会学部 心理学科
 
生活心理研究所 所属教員
 
生活機構研究科 心理学専攻
 
生活機構研究科 生活機構学専攻
   職種
教授
研究期間 2000/04~2002
研究課題 「非行少年の自我構造に関する総合的研究 -対人認知・スキル・感情・行動の特質を中心として-」
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 文部科学省
研究種目名 基盤研究(C)(2)
採択科研究課題番号 12837005
代表分担区分 研究分担者
代表者 安香 宏(昭和女子大学大学院生活機構研究科教授)
概要 1.表情認知の研究:対人認知側面から自我構造を捉えることに着目し、非行少年と一般少年の間での各種表情認知の差を実験的に検討したところ、性差が存在し、特に一般群男子で認知が不正確な傾向が明らかになった。2.自我機能の社会的側面の研究:行動特性として、「社会規範逸脱行動経験」、「迷惑行動経験」、「向社会的行動経験」、意識特性として、「認知的共感性」、「情動的共感性」、「暴力肯定観」、「対人関係の顧慮度」に関する質問紙調査を実施した。逸脱経験に関しては、現状へのあきらめから暴力を肯定する傾向が非行少年の非行を促進させるほか、「認知的共感性」が一般少年の非行定着を抑止させる事実が示された。3.表情認知と自我機能の社会的側面に関する統合的研究:男女いずれの非行少年においても、現状へのあきらめから暴力を肯定する傾向が高いと表情認知に「ずれ」が生じやすい事実が明らかにされた。また、女子非行少年に関しては、大人不信から暴力を肯定する傾向が高い場合にも表情認知に「ずれ」が生じやすい事実と、人格特性の「偏向」・「偏狭」との相関から、物事の捉え方そのものの偏りの存在が指摘された。