マスブチ ユウコ    MASUBUCHI Yuko
   増淵 裕子
   所属
人間社会学部 心理学科
 
生活心理研究所 所属教員
   職種
准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2024/03
形態種別 大学・研究所等紀要
査読 査読あり
標題 青年のアイデンティティへの気づきの探索的検討―時間軸と空間軸の側面から―
執筆形態 単著
掲載区分国内
巻・号・頁 26,71-82頁
著者・共著者 増淵裕子
概要 本研究では、進路探索活動・就職活動が本格化し、意識的に自分らしさや将来について考える場面が増えると推測される大学3・4年生を対象に、青年がアイデンティティにどのように気づくのかについて、アイデンティティの時間軸と空間軸の2側面から探索的に検討し、今後の研究の方向性と課題を探ることを目的とした。自由記述形式の質問紙調査を行い、過去数年以内の自分らしさへの気づき(空間軸)と自分の過去・現在・将来に関する気づき(時間軸)について、①気づきの内容、②気づいた時期、③気づいたきっかけ、④気づいた場面、⑤気づいたときの考えや感情を尋ねた。分析の結果、アイデンティティの空間軸の側面は、対人場面で、対人関係や何らかの活動への社会参加を通して、他者に指摘されたり他者と自己を比較したりすることでの気づきが多かった。一方、アイデンティティの時間軸の側面は、単独場面で、就職活動の自己分析や進路について内省をすることでの気づきが多かった。また、時間軸・空間軸のいずれにおいても、アイデンティティに気づくきっかけや場面として、就職活動・進路探索活動が多く挙げられていた。今後、就職活動を通してのアイデンティティへの気づきに着目し、そのプロセスを詳細に検討していくことも有用であると考えられる。