イトウ ミカ
ITOH Mika
伊藤 美香 所属
食健康科学部 管理栄養学科
女性健康科学研究所 所属教員
研究支援機器センター 所属教員
職種
専任講師
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2019/09 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 顕微鏡による繊維遺物鑑別のための基礎研究―国内産大麻の繊維断面積と繊維幅の比較― |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 文化財科学 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (79),1-9頁 |
著者・共著者 | 伊藤美香,小原奈津子 |
概要 | 一般に繊維遺物の鑑別には標品繊維との形態比較が最も簡便で有効であるが、組織分解した劣化繊維や炭化繊維などのように原形と形状が異なってしまった繊維遺物は鑑別が困難である。そこで我々は種々の植物繊維を走査型電子顕微鏡で観察し、各種植物繊維について多数の繊維幅および断面積を測定し、個体差によるばらつきを統計処理によって把握した上で繊維種毎の特徴を捉えるとともに、人工的に炭化させた繊維についても同様にデータを集め、鑑別の指標の一つとしての利用を検討してきた(伊藤ら:2002, 2005)。さらに、同一種の植物繊維の繊維幅や繊維断面積について個体差によるばらつきを統計処理によって把握したうえで、これらの値が産地間で統計的な有意差があるならば、出土繊維の産地の推測に有用な根拠となることが期待される。そこで最も古くに日本に伝来した大麻繊維について、繊維の太さ(繊維幅および断面積)を産地間で統計的に比較し、太さの近い大麻繊維を産する産地群をグルーピングすることを試みた。さらに、炭化した出土物を想定して人工的に炭化させた大麻繊維および微生物による劣化を想定して酵素を用いて劣化させた大麻繊維についても同様の手法によって産地群のグルーピングを試みた。 |