ボルジギン フスレ    Borjigin HUSEL
   ボルジギン 呼斯勒
   所属
国際学部 国際学科
 
国際文化研究所 所属教員
 
生活機構研究科 生活文化研究専攻
 
生活機構研究科 生活機構学専攻
   職種
教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2021/03
形態種別 学術雑誌
標題 19世紀末期から20世紀初期までのキャフタと日本
執筆形態 単著
掲載誌名 モンゴルと東北アジア研究
掲載区分国内
出版社・発行元 風響社
巻・号・頁 Vol.4,49-72頁
概要 本論文は、極東地域の勢力の均衡を生んだロシア・中国・日本の相互作用のコンテキストのなかで、キャフタにおける歴史的できごとをあらたに考察することを念頭に、19世紀後半から20世紀初期にかけての、日本人のキャフタ調査、キャフタ-フレー(現モンゴル国ウランバートル)-張家口-北京間の電信線の開通と日本、シベリア出兵における日本軍のキャフタ進駐について検討することを目的とした。
 ユーラシア大陸の結節点の一つであるキャフタの出来事に注目することで、その時代の極東地域における国際秩序を、ある程度理解することができる。明治時代半ばまで、日本の政治家、外交官、将校たちはキャフタに関心をむけ、その地理的、交通的、経済的重要性を重視していた。しかし、日露戦争後、とりわけ三次の「日露協約」の締結によって、外モンゴルはロシアの勢力範囲に、内モンゴル東部は日本の勢力範囲となったため、シベリア出兵の際、日本軍は外モンゴルというルートを利用しにくく、キャフタに60名の将兵を駐屯させるにとどまった。