イケガミ シンペイ
IKEGAMI Shimpei
池上 真平 所属
人間社会学部 心理学科
生活心理研究所 所属教員
職種
准教授
|
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/03 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
査読 | 査読あり |
標題 | スウィングが音楽の知覚に及ぼす影響(博士論文) |
執筆形態 | 単著 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 青山学院大学 |
担当区分 | 筆頭著者,責任著者 |
著者・共著者 | 池上真平 |
概要 | 本研究の目的は,スウィングが音楽の知覚にどのような影響を及ぼすのか,それにはどの ような要因がかかわるのかについて明らかにすることであった。これまでスウィング研究で焦点が当てられてきたスウィング比
(拍を分割する2音の長さの比で,スウィングの物理的大きさの指標として用いられる)という要因だけでなく,別の要因についても 取り上げることとした。6つの実験の結果より,スウィングは音楽の「躍動感」,「好み」,「身体を動かしたくなる感じ」,「気 持ち良さ」,「リズムの捉えやすさ」の評価を左右することが示された。このことから,ス ウィングは音楽の知覚の様々な側面に影響する重要な要因であると考えられる。さらに本研究より,スウィングが音楽の知覚をどのように左右するかは,スウィング比だけでなく, 演奏形態,分割拍の小節内位置,スウィング拍の小節内位置,テンポといった要因によっ ても異なることが明らかとなった。したがって,スウィングは音楽における複数の要因と かかわりながら音楽の知覚を左右するものであり,スウィング比の大きさだけでなく,「ど のような音楽に対してスウィングを取り入れるのか」を考慮することが重要であること が分かった。本研究は,スウィングにかかわる諸々の要因が, これまであまり解明が進んでいなか った音楽リズムの“動き”や“感情”にかかわる側面 の知覚に影響することを明らかにした。 |