チョウ リョウ
chou ryo
張 陵 所属
国際学部 国際学科
女性文化研究所 所属教員
職種
特命講師
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2022/09 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「柳のまゆひらく」小考 --『蜻蛉日記』における侍の歌の解釈について-- |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 京都大学國文學論叢 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 47,1-16頁 |
概要 | 本稿は『蜻蛉日記』中巻冒頭の侍の歌にみられる「柳眉開」の表現に注目し、和文学と漢文学両方の用例を検証したうえで歌の解釈を見直してみたものである。侍の歌は、自然風景の描写に侍女の美貌を重ねた儀礼的な返歌とみる説と、侍の心情を表したものとみる説で分かれていたが、「春風歌」と侍宴詩の類例を視野に入れれば、この歌が儀礼的な挨拶歌というよりも、女主人の歓待と優遇に対する謝意を表すものと解釈できる。さらに、日記における他者の歌の位相を考えたうえで、侍の歌が記されたことに、道綱母が自らの女主人たる立場を確認する作意が内包されていた可能性があるという新しい読みを提示した。 |