ヤマダ ナツキ
YAMADA Natsuki
山田 夏樹 所属
人間文化学部 日本語日本文学科
近代文化研究所 所属教員
職種
准教授
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2011/09 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 「歴史」の解体と「精神医学史」―北杜夫「楡家の人びと」における〈平板さ〉の性質 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 敍説Ⅲ |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 花書院 |
巻・号・頁 | (7),80-88頁 |
概要 | 北杜夫「楡家の人びと」は、「精神病院」の〈盛衰記〉として、また日本全体をも体現する〈盛衰記〉としてこれまで捉えられてきたが、ここでは本作が日本全体との関係性をあらわす「歴史」ではなく、そうした「歴史」という概念自体の解体を描き出すものとなっていることを検証した。具体的には、一代目の楡基一郎により確立された「精神病院」の秩序、強固な病院/患者という図式が、二代目の徹吉によって解体される過程が描かれていることを指摘し、「伝統」「歴史」に連なっていく絶対性、特権性が相対化される構造となっていることを論じたものである。 |