ヤマダ ナツキ
YAMADA Natsuki
山田 夏樹 所属
人間文化学部 日本語日本文学科
近代文化研究所 所属教員
職種
准教授
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2014/02 |
形態種別 | 単行本 |
標題 | 北杜夫初期作品の基礎的研究 |
執筆形態 | 共著 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 信州大学人文学部松本研究室 |
総ページ数 | 74ページ |
担当範囲 | 「類型」的な「成長」と〈笑い〉―北杜夫「幽霊」における語り得ぬ「幼年期」の消化 |
著者・共著者 | 共著者:松本和也
松本和也、山田夏樹、住友直子 |
概要 | 担当範囲
「類型」的な「成長」と〈笑い〉―北杜夫「幽霊」における語り得ぬ「幼年期」の消化 (41~54頁) 「現在と過去、そして大過去が複雑かつ巧妙に組み合わされている」(奥野健男)と述べられながらも、そうした「複雑」な構造が有する意味について、これまで殆ど分析がなされてこなかった北杜夫「幽霊」の構造を論じたものである。「記憶」は常に「現在」から創造され続けるものだが、本作の「複雑」な構造は、そうした「心の神話」が創造される過程自体を対象化した上で、そうした「物語」を創造することの必要性をも提示するものとなっている。また、そのような構造において、やはりこれまで本作に殆ど見出されてこなかった〈笑い〉の要素が、重要な機能を果たしていることも検証した。そして、一見、単に「ぼく」が特権的に「神話」を創造するように見える構造が、実際には、若年層を中心に多くの読者に読み継がれてきたことにも裏付けられるように、ある種、普遍的なアイデンティティの枠組みの問題性を提示するものとなっていることについても指摘した。 |