オオバ ミワコ
OHBA Miwako
大場 美和子 所属
人間文化学部 日本語日本文学科
文学研究科 言語教育・コミュニケーション専攻 博士前期課程
職種
准教授
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/05 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 日韓接触場面における二者と三者の初対面会話の話題開始と情報交換の分析-会話データ分析の手法を学ぶ教材開発をめざして- |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 日本語教育研究 |
掲載区分 | 国外 |
出版社・発行元 | 韓國日語教育學會 |
巻・号・頁 | 55,67-84頁 |
概要 | 本研究の目的は、日韓接触場面における二者と三者の初対面会話を対象に、話題開始と情報交換の方法の特徴を明らかにし、会話データ分析の初学者対象の教材開発へつなげる観点を考察することである。調査では、日本の大学の留学生1名(韓国語母語話者)を基軸に、20分程度の初対面二者·三者の会話データを収集した。分析では、全会話の話題区分を行い、参加者別に、(1)話題開始の頻度と方法、(2)情報提供数、(3)情報交換の型の集計を行った。分析の結果、(1)は、二者と三者会話で学習者の話題開始の頻度に違いがあり、特に三者会話では参加者間で頻度の不均衡さが観察された。ただし、話題開始の方法は、二者と三者会話でともに情報要求による話題開始が多い傾向が観察された。(2)は、二者·三者会話ともに参加者間で比較的均衡に情報提供が行われる傾向が観察された。(3)は、二者と三者会話でともに、話題を導入する情報要求とそれに対する応答で情報交換が行われる点は共通していた。しかし、三者会話では、2人の母語話者の異なる情報交換の型が観察された。(1)-(3)より、話話題開始や情報交換の型に多様性が見られるものの、参加者間の情報提供数は二者と三者で比較的均等であったと考えられる。さらに、会話後に、各参加者に個別に行ったフォローアップ·インタビューでは、他の参加者と情報交換ができた点などを肯定的に評価する報告を行った。以上をふまえ、会話データ分析の手法を指導する教材開発の観点として3つの提案を行った。 |