マツザワ マサコ
MATSUZAWA Masako
松澤 正子 所属
人間社会学部 心理学科
生活心理研究所 所属教員
生活機構研究科 心理学専攻
生活機構研究科 生活機構学専攻
職種
教授
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発行・発表の年月 | 1998/06 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 乳児期における注意過程の発達(博士論文) |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 白百合女子大学博士論文 全148頁 |
概要 | サッケード眼球運動をコントロールする注意のはたらきには「注意の解放」と「ターゲットの選択」の2側面が想定されている。本論文では、乳児期におけるこれらの発達についてサッケード反応時間に基づく検討を行った。研究1では「注意の解放」機能の発達を明らかにするために単一のターゲットに対する反応時間を測定したところ、ギャップ間隔のギャップ条件における反応時間は、2.5ヶ月齢児であっても高月齢乳児や成人とほとんど変わらなかったが、オーバーラップ条件での反応時間は2.5ヶ月齢の時点では非常に長く、その後急激に短縮することが示された。研究2では「ターゲットの選択」機能の発達を明らかにするために2つのターゲットを同時に提示するダブル条件を設けて反応時間の計測を行ったところ、3ヶ月齢以上では、ギャップ条件とオーバーラップ条件のいずれで測定しても、シングル条件に比べダブル条件の反応時間が長かったが、2ヶ月齢児では、ギャップ条件で測定するとシングル条件とダブル条件の反応時間に差がみられなかった。以上より、「注意の解放」と「ターゲットの選択」という注意のはたらきの両側面が2ヶ月齢前後に発達することが示唆された。 |