キタモト ケイコ    KITAMOTO Keiko
   北本 佳子
   所属
人間社会学部 福祉社会学科
 
生活機構研究科 福祉社会研究専攻
 
女性文化研究所 所属教員
   職種
教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2022/03
形態種別 学術雑誌
査読 査読あり
標題 地域共生社会における地域のプラットフォームの設計と運用-香川県社会福祉協議会の実践を中心に-
執筆形態 共著
掲載誌名 日本の地域福祉
掲載区分国内
出版社・発行元 日本地域福祉学会
巻・号・頁 (35),1-13頁
担当区分 筆頭著者
著者・共著者 北本佳子・日下直和・十河真子
概要 地域共生社会の実現にあたって、地域では縦割りだった分野や職種の垣根を越えて、総合的に対応できる仕組みづくりが求められていることから、その共通基盤となる地域のプラットフォームについて研究した。本研究では、香川県社会福祉協議会が実践している「おもいやりネットワーク事業」でのプラットフォームの設計と運用に注目し、そこでのプラットフォームの設計や運用の実際を明らかにし、今後の展開に向けた示唆を得ることを研究の目的とした。
文献調査とインタビュー調査の結果、プラットフォームの設計と運用のパターンには、ゼロベースからの設計・運用と一定の枠組みの中での設計・運用があった。ゼロベースからの設計と運用では、プラットフォームの設計者のかかわりの度合いも多く、新しい事業が派生しており、プラットフォームのもつ外部ネットワーク(つながり)と創発の力が発揮されていた。そうした展開が可能となっている背景要因を考察した結果、既存の多様な組織や団体等を調整し、相乗効果を持てるように設計・運用すること、設計者が設計だけでなく地域に出向いて運用を行うこと、地域の実情にあった要綱の作成を通した設計と運用をすること、専門職と住民との間の境界域に出入り自由な人々や組織・団体を巻き込む設計と運用が効果的であるとの示唆を得た。今後は、調査対象を広げ、OODA(ウーダ)ループの活用による実践の検証と人材育成について検討することが課題である。