ヤマダ ナツキ
YAMADA Natsuki
山田 夏樹 所属
人間文化学部 日本語日本文学科
近代文化研究所 所属教員
職種
准教授
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発表年月日 | 2019/08 |
発表テーマ | 三島由紀夫「橋づくし」の現在性―「猿真似」の果て |
発表学会名 | 物語研究会8月大会 |
主催者 | 物語研究会 |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | 口頭(招待・特別) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | レクトーレ葉山 湘南国際村 |
発表者・共同発表者 | 他のパネル発表者、伊澤高志、三田村雅子
コーディネーター・司会、斉藤昭子 |
概要 | 四人の女性たちによって行われる、七つの橋渡りによる願掛けの姿を描いた三島由紀夫の短編「橋づくし」(「文芸春秋」一九五六・一二)に注目したものである。近松門左衛門「心中天網島」(一七二〇)の「名残りの橋づくし」をエピグラムに引いている本作は、従来、そこで行われる儀式のゲーム性が指摘されてきた。実際、本作をめぐる受容、読解のあり方自体が、その儀式、ゲームをその都度再演しているような趣がある。そして、「「橋づくし」の娘たちは、その後、変貌する東京で、どのように生きたのだろうか」(『東京百年物語3』岩波文庫、二〇一八・一二)と幻視されもするように、同時代的な文脈、時間性を超越したもののようにも捉えられてきたが、発表では、その再演、リプレイの中で見出されてきた解釈の形を検証していくことによって、そうした反応を生み出し続ける「橋づくし」自体が内包する行為の模倣性の意味を明らかにし、その上で現在に至るまでの戦後日本のあり方を捉え返していった。 |