ウエマツ ヨウコ
UEMATSU Yoko
植松 容子 所属
人間文化学部 日本語日本文学科
国際文化研究所 所属教員
文学研究科 言語教育・コミュニケーション専攻 博士前期課程
職種
准教授
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発表年月日 | 2019/11/09 |
発表テーマ | 中国語母語話者は日本語のヴォイスをどのように表すかー受身表現とナル表現を中心に― |
発表学会名 | 2019年日本語の誤用及び第二言語習得研究国際シンポジウム |
学会区分 | 国際学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 中国(北京市) |
発表者・共同発表者 | 植松容子 |
概要 | これまでの研究において、中国語母語話者のヴォイスの誤用分析研究及び習得研究は蓄積がある。しかし、個々の研究で対象とする文法項目は限られており、ヴォイス全体を俯瞰したものは管見の限りでは見当たらない。そこで、本研究では日本語母語話者との比較が可能であるYNUコーパスを使用し、作文の中に様々な視点があらわれる新聞投書タスクを取り上げ、分析を行った。その結果、受身表現は先行研究で指摘されているとおり、中国語母語話者は日本語母語話者よりも使用が少ないが、不使用の要因の一つには語彙が関与していることが分かった。また、ナル表現については、両者の使用数はほぼ同数であるが、具体的な表現に注目すると、中国語母語話者は日本語母語話者が使用していないコロケーションを多用しており、既知の文法項目と平易な語彙を組み合わせていることが観察された。これらの結果に基づき、日本語のヴォイス表現の指導の際には、文法的な側面だけでなく語彙的にも広げていく工夫が必要であることを指摘した。 |