ヤマモト アキコ    YAMAMOTO Akiko
   山本 晶子
   所属
人間文化学部 日本語日本文学科
 
文学研究科 日本文学専攻 博士前期課程
   職種
教授
発表年月日 2005/04
発表テーマ いま読み解く狂言〈瓜盗人〉
発表学会名 能楽学会4月例会
単独共同区分 単独
概要 「瓜盗人」について取り上げ、地方に残る狂言の演出から、この曲の終曲部のあり方を再検討することを試みた。はじめに曲の展開を示し、シテ・アドの出入りの多い狂言であり、特にシテの演技が中心となることを確認した。前半の見所は、シテの瓜を取る演技で、転がった拍子に行き当たった案山子を人間と見誤ることが、後半への伏線となる。この案山子の作り方が流派によって異なることを示し、中でも被り物の違いは、「靱猿」の猿の装束にも認められることから、流派の好みが窺えることを述べた。 後半は、シテが案山子(畑主が化けている)相手に、地獄の鬼が罪人を責める演技(責メ)を行う。この後半の演技を、ビデオで確認し、現行の留め(大蔵・和泉共)は畑主が正体を現し盗人を追い込む形であるが、それとは異なる馬瀬狂言の留めをビデオで紹介し、その演出の意図について考察した。