チョウ リョウ    chou ryo
   張 陵
   所属
国際学部 国際学科
 
女性文化研究所 所属教員
   職種
特命講師
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2010/07
形態種別 学術雑誌
査読 査読あり
標題 『更級日記』と漢文学についての一試論--景物描写を中心に
執筆形態 単著
掲載誌名 国語国文
掲載区分国内
出版社・発行元 臨川書店
巻・号・頁 79(7),28-44頁
概要 本稿は、大学頭や文章博士を輩出した菅原家の菅原孝標女の作とされる『更級日記』から、和文学に類例をみない幾つかの表現に注目したものである。「踏雲」という表現は、日本漢詩を介してはあるが、中国漢文から発想を得た詠みぶりであったり、「けぶりあふにやあらむ」と難解な一文は、波を煙に見立てているが、それは菅原家の漢詩人に好まれた「浪煙」という漢詩文的叙景を取り入れた斬新な表現であったり、「水晶を散らすやうに」は梁・簡文帝の詩や杜牧の詩がその源泉に当たることなどを、文献を明示しながら論証した。