ハヤカワ ヨウ    HAYAKAWA Yo
   早川 陽
   所属
人間社会学部 初等教育学科
 
現代教育研究所 所属教員
 
生活機構研究科 人間教育学専攻
 
近代文化研究所 所属教員
   職種
准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2021/03
形態種別 大学・研究所等紀要
査読 査読あり
標題 昭和初期の盆栽趣味の諸相―『趣味大観』(1935)にみられる自然栽培趣味の記述から―
執筆形態 単著
掲載区分国内
出版社・発行元 昭和女子大学
巻・号・頁 (964),38-62頁
著者・共著者 早川陽
概要 本論は、明治時代以降の盆栽雑誌発行の変遷をまとめた
1970年4月に創刊された雑誌『自然と盆栽』を、第1期(1970〜
1976)と第2期(1977〜1982)に分け、記事の内容を参照し、戦
後の盆栽趣味の広がりと性格の変化を明らかにするものである。
盆栽は「大正末年頃(1925頃)に至り、ようやく社会通念に昇
華した」(岩佐1976)といわれ、昭和期に入ると陳列会に耐えら
れる大型盆栽が増加、1945年にかけて需要の拡大と概念の定着を
みた。戦後約10年間の停滞を挟み、1955年以降、再び盆栽趣味
が広がるようになったが、ここでは愛好者の交代が進み、1970年
代までに盆栽の小型化による需要の変化も起こった。この時期、
『自然と盆栽』では、「盆栽文化の啓蒙」「同好会組織・展示会へ
の働きかけ」「愛好家や名人による雑誌連載記事」を通した価値観
の創出があった。
日本の中世から現代における盆栽流行は、①盆景的なもの②園
芸文化3煎茶席の文人盆栽④「美術盆栽」「自然主義盆栽」「自然
美盆栽」(盆栽の美術化)⑤国風盆栽(国家主義的)6停滞期⑦小
品盆栽(サイズの多様化)の順に変化が起きたと考えられる。