イトウ ミカ    ITOH Mika
   伊藤 美香
   所属
食健康科学部 管理栄養学科
 
女性健康科学研究所 所属教員
 
研究支援機器センター 所属教員
   職種
専任講師
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2012/03
形態種別 その他
標題 髙尾山古墳の繊維遺物について
執筆形態 単著
掲載誌名 沼津市文化財調査報告書第104集 髙尾山古墳発掘調査報告書
出版社・発行元 沼津市教育委員会
巻・号・頁 212-215頁
概要 静岡県沼津市東熊堂の髙尾山穂見時神社・熊野神社旧境内地にある古墳出現期の前方後方墳である髙尾山古墳から発掘された、鏃に付着した繊維と土砂中より出土した2種の繊維遺物について、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)ならびに顕微鏡を用いて調査した。
2種の試料は共に錆に覆われた状態で硬化していた。まず、アスコルビン酸を添加した塩酸で錆の除去を行い、分析に用いた。FTIRの結果では、植物性繊維や動物性繊維に見られる特徴的なスペクトルは確認できず、代わりに珪素化合物もしくは炭酸塩の存在によるものと思われるスペクトルが観測された。電子顕微鏡観察では、繊維表面に結節が認められ、繊維断面は内部の劣化分解に伴う空洞化が進行していた。繊維幅計測の比較および断面形態から、本試料は大麻である可能性が考えられた。