イマイ ミキ
IMAI Miki
今井 美樹 所属
人間社会学部 初等教育学科
女性文化研究所 所属教員
生活機構研究科 人間教育学専攻
現代教育研究所 所属教員
職種
准教授
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2008/06 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
査読 | 査読あり |
標題 | 近代日本の民間の調理教育におけるジェンダーに関する研究(博士論文) |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 昭和女子大学大学院生活機構研究科生活機構学専攻 |
出版社・発行元 | 昭和女子大学大学院生活機構研究科生活機構学専攻 |
概要 | 本研究は,公教育における調理教育に対して「民間の調理教育」に限定し,時代を日本の近代に限定し,その調理教育のジェンダー(社会的・文化的性差)を捉えることにする.本研究の目的は,第1に,時期区分し,日本の近代における民間の調理教育の特徴を明らかにすること,第2に,近代において民間の調理教育に関わった人々(教育者と被教育者)のジェンダー状況を構造的に明らかにすること,第3に,民間の調理教育が当時の女性にどのような「能力」を付与したかを明らかにし,女性に対してもっていた積極的意義と限界を可視的にすることである.研究方法は,資料の探索と資料をジェンダー視点で精査し,ジェンダー統計手法を用いて作成することによりジェンダー状況を可視化し,分析を行い考察することである.結論として以下の3点の知見が得られた.第1点は日本近代の各時期において調理に関する性別役割は前提となっており,民間の調理教育にもジェンダーが構造的に存在したこと,第2に日本の近代において民間の調理教育を興したのは志をもった男性であり,教育者は男性,被教育者は女性であり,教授する立場において男性が教授者,女性が補助者であった,雑誌記事の執筆・著書執筆において性別で明確に上下構造が存在した.第3に日本近代の民間の調理教育は,学ぶ機会という点では男女両性に開かれていた.その教育により,女性に社会的活動への能力付与がなされ,教育を受けた女性のうち,優れた資質を持つ者が時代の制約を受けて社会的活動をしているのである. |