シマタニ マキコ
SHIMATANI Makiko
島谷 まき子 所属
人間社会学部 心理学科
生活機構研究科 心理学専攻
生活機構研究科 生活機構学専攻
生活心理研究所 所属教員
職種
教授
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2020/03 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
査読 | 査読あり |
標題 | 遷延化する神経性過食症の心理的要因の関連 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 昭和女子大学生活心理研究所紀要 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 22,85-98頁 |
著者・共著者 | 清水景子 島谷まき子 |
概要 | 近年、摂食障害は高年齢層まで広がり、遷延化している症例が増えている。なかでも神経性過食症(BN)の増加傾向が大きいと報告されている。そこで本研究では、遷延化するBNの心理的要因として、現代女性のストレス、現実からの回避行動、嗜癖性、自尊心の低下に着目し、これらの心理的要因がどのように関連してBNが遷延化しているかについて、仮説モデルを生成することを目的とした。過食症状が10年以上続き遷延化している25-40歳の女性4名に面接調査を行い、逐語記録を作成し、M-GTAによって質的に分析した。その結果、強い内的ストレスが自分自身と向き合うことを回避させ、過食の嗜癖化に至る遷延化のプロセスが示された。外的ストレスは過食の遷延化に関連していなかった。また、過食が遷延化することで二次的に自尊心の低下がみられ、それがさらに内的ストレスを強めるという悪循環が認められた。一方、回復への模索や、過食の肯定という先行研究にはない新しい知見も得られ、これらが回復への糸口となる可能性が示唆された。 |