カラスダニ トモコ    KARASUDANI Tomoko
   烏谷 知子
   所属
人間文化学部 日本語日本文学科
 
文学研究科 日本文学専攻 博士前期課程
 
近代文化研究所 所属教員
 
文学研究科 文学言語学専攻 博士後期課程
   職種
教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2017/01
形態種別 大学・研究所等紀要
査読 査読あり
標題 宇遅能和紀郎子伝承の考察ー第四二番歌謡・第五一番歌謡を中心にー
執筆形態 単著
掲載区分国内
出版社・発行元 昭和女子大学近代文化研究所
巻・号・頁 (915),1-14頁
概要 宇遅能和紀郎子の詠んだ記第51番歌謡は、兄の大山守命を討った後に、「宇治の渡に 渡り瀬に 立てる 梓弓檀・・・い伐らずそ来る 梓弓檀」と歌われ、檀の木を切ることが兄を討つことの比喩とすれば、地の文との矛盾が生じることが指摘されてきた。大山守の遺骸が引き上げられた宇治の渡りに立つ檀の木は、和紀郎子と妹の心をつなぐ、和紀郎子の霊が宿る木と思われる。51番歌謡は和紀郎子の悲痛な心情を表出し、大山守命の生前の愛情生活を思い起こさせる役割を果たす。二首の歌謡は父帝の愛情を保証され、反乱に果断に対処しながらも、情に揺れ動く温情溢れる和紀郎子像を形成し、郎子を乗り越えて即位する大雀命の正統性を説くものとして、和紀郎子伝承は機能していることを考察した。