イトウ ミカ
ITOH Mika
伊藤 美香 所属
食健康科学部 管理栄養学科
女性健康科学研究所 所属教員
研究支援機器センター 所属教員
職種
専任講師
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発表年月日 | 2018/07/07 |
発表テーマ | 繊維遺物鑑別のための基礎研究―国産植物繊維のクリスタル(シュウ酸カルシウム結晶)の比較― |
発表学会名 | 日本文化財科学会第35回大会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 共同 |
発表者・共同発表者 | 小原奈津子 |
概要 | 繊維遺物の鑑別には標品繊維との形態比較が最も簡便で有効とされているが、劣化分解した繊維や炭化した繊維など、原形とかけ離れた形状となってしまった繊維遺物は鑑別が困難である。一方、加熱灰化した植物中の生体鉱物(ファイトリス)は劣化に影響されないため、鑑別への応用が期待されている。植物内のファイトリスには非結晶のケイ酸体(シリカ)と結晶質のシュウ酸カルシウム(クリスタル)が存在する。
先に、古代より日本で使用されていたとされる、大麻、苧麻、葛、科、藤、梶などの国内産繊維を試料として、走査型電子顕微鏡による形態観察とEDS分析を行い、これらの繊維のクリスタルの形態が植物繊維の鑑別の有用な手段となる可能性のあることを報告した。前回は500㎎の試料を加熱灰化して観察を行ったが、今回は試料重量を50㎎、1㎎とスケールダウンしても同様の結果が得られることを検証し、微量の繊維であっても鑑別方法として利用できる可能性について検討した結果を報告した。 |